1. DSQSSとは?¶
1.1. 概要¶
DSQSSは, 連続虚数時間向き付きループアルゴリズムに基づく量子モンテカルロ法によって離散空間上で定義された量子多体問題を解くためのプログラム群です. 単位格子の情報, 2体相互作用ハミルトニアンの行列要素などを入力ファイルとして広い範囲のモデルに対応しています. 例えば, 次元, 格子の1辺の長さ, 相互作用の異方性, スピンの大きさ, 磁場の大きさ, 温度などのパラメータを任意にとって, XXZハイゼンベルクモデルの計算を行うことができます. また, ボーズ系のシミュレーションも可能です. 大規模並列化に対応したプログラムPMWAも含まれています.
DSQSSは, 以下のサブシステム群から構成されています.
シリアル版 DSQSS/DLA
シンプルモード入力ファイルジェネレータ:
dla_pre
ハミルトニアンファイルジェネレータ:
dla_hamgen
格子ファイルジェネレータ:
dla_latgen
波数ファイルジェネレータ:
dla_latgen
パラメータファイルジェネレータ:
dla_pgen
アルゴリズムジェネレータ:
dla_alg
量子モンテカルロ法エンジン(向き付きループアルゴリズム):
dla
非自明並列版 DSQSS/PMWA
入力ファイルジェネレータ:
pmwa_pre
格子定義ジェネレータ:
lattgene_P
量子モンテカルロ法エンジン(向き付きループアルゴリズム):
pmwa_H
(XXZ模型),pmwa_B
(ハードコアボソン系)
1.2. リリース情報¶
2019.6.4 dsqss Ver. 2.0.1 バグフィックス
2019.5.29 dsqss Ver. 2.0.0 バグフィックス, 公式リリース
2019.3.20 dsqss Ver. 2.0.beta ソルバーをdlaに統一、入力ファイルの変更、入力ファイル生成ツールの更新など
2018.10.19 dsqss Ver 1.2.0 CMake の導入, 入力ファイル生成支援スクリプト dsqss_pre.py の追加など
2015.11.20 dsqss-Ver.1.1.17+pmwa-Ver.1.1.2 GCCに対応, PMWA, configure修正, その他/toolのスクリプトを追加
2014.03.28 Ver.1.1.16 シングルモード(非MPI環境)に対応
2013.07.22 Ver.1.1.15 レプリカ交換法の不具合の修正, マニュアルの一部修正
2013.01.10 Ver.1.1.14 メモリ増大の不具合の修正, マニュアルの一部修正
2012.10.03 Ver.1.1.13 サンプルの追加, その他微修正
2012.7.12 Ver.1.1.12 物性研システムBのMPI環境に対応したマクロを生成
2012.6.7 Ver.1.1.11 doxygen, sphinxの自動生成makeの作成, その他微修正
2012.3.25 Ver.1.1.10 exact_H.ccの修正, 実行モジュール名hamgen_Hに変更
2012.3.23 Ver.1.1.9 runConfigure, dla.ccの不具合修正
2012.3.14 Ver.1.1.8 コードdla_alg.ccのコメント文修正
2012.2.29 Ver.1.1.6 バグ修正, マニュアルの整備追加
2011.9.30 Ver.1.1 レプリカ交換計算機能の追加
2011.9.25 Ver.1.0.20 温度の規格化, GNU拡張の廃止等修正
2011.3.31 Ver.1.0
1.3. 開発者¶
加藤康之(東京大学工学系研究科)
川島直輝(東京大学物性研究所)
坂倉耕太(NEC)
鈴木隆史(兵庫県立大学工学研究科)
原田健自(京都大学情報学研究科)
正木晶子(日立研究所)
本山裕一(東京大学物性研究所)
吉見一慶(東京大学物性研究所)
2019/04/02 現在
1.5. ライセンス¶
GNU General Public License (GPL)に基づきます.
利用のための必須条件ではありませんが, 利用実態を把握したいので, 科学計算などに使用した場合, 関連公表論文の書誌情報などをアプリケーション管理者までお知らせ下さることを希望します. また, 論文などによる成果公開に際して謝辞に記載していただければ幸いです.
Acknowledgment Sample
Numerical results in the present paper were obtained by the quantum Monte Carlo program DSQSS(https://github.com/issp-center-dev/dsqss). This package is distributed under GNU General Public License version 3 (GPL v3) or later.
1.6. 謝辞¶
本ソフトウェアの研究開発は, 一部, 次世代スパコンプロジェクト「次世代ナノ統合シミュレーションソフトウェア研究開発」および2018年度東京大学物性研究所ソフトウェア開発・高度化プロジェクトの援助によって行われました. ここに感謝の意を記します.
1.7. 連絡・問い合わせ先¶
GitHubページのissueもしくはDSQSS開発者用メーリングリスト dsqss-dev@issp.u-tokyo.ac.jp にご連絡ください.