4.4. DLA の入力ファイル生成ツール

DLA は入力ファイルとして格子定義ファイル,アルゴリズム定義ファイル, 波数ベクトル定義ファイルを, それぞれXML 形式ファイルとして受け取ります. これらをうまく定義することで, 計算機資源の許す範囲で任意の格子や模型を計算できますが, 手で定義するには複雑になっています. そのため,超立方格子やハイゼンベルグ模型などのよく使われるような格子・模型については生成ツールが用意されています.

4.4.1. シンプルモードツール dla_pre

dla_preシンプルモードファイル から DSQSS/DLA のエキスパートモード入力ファイル を生成するツールです.

$ dla_pre [-p paramfile] <inputfile>

パラメータは以下の通り.

paramfile

出力されるパラメータファイル名.デフォルトは qmc.inp です.

inputfile

入力ファイル名. ファイル形式の詳細は シンプルモードファイル を参照してください.

格子XML ファイルなど, 出力される XML ファイルの名前はパラメータから自動生成されます.

4.4.2. 格子生成ツール dla_latgen

dla_latgenシンプルモードファイル から 格子データファイル格子TOML ファイル を生成するツールです.

$ dla_latgen [-o datafile] [-t TOML] [-g GNUPLOT] input

パラメータは以下の通り.

datafile

出力される格子データファイルの名前. デフォルトは lattice.dat です. 空文字列の場合, 格子データファイルは出力されません.

TOML

出力される格子TOMLファイルの名前. デフォルトは空文字列で, ファイルは出力されません.

GNUPLOT

出力される格子Gnuplotファイルの名前. デフォルトは空文字列で, ファイルは出力されません. 出力されたファイルを``gnuplot`` で load することで, 格子を可視化することができます.

inputfile

入力ファイル名. ファイル形式の詳細は lattice を参照してください.

実行すると datafile や TOML で指定した名前の格子定義ファイルが生成されます.

入力ファイル例

# 1次元鎖, 8 sites
[lattice]
lattice = "hypercubic"
dim = 1
L = 8
# 2次元正方格子, 4x4 sites
[lattice]
lattice = "hypercubic"
dim = 2
L = 4
# 2本脚 はしご格子, 8x2 sites
[lattice]
lattice = "hypercubic"
dim = 2
L = [8,2]
bc = [true, false]

4.4.3. ハミルトニアン生成ツール dla_hamgen

dla_hamgenシンプルモードファイル から ハミルトニアンTOMLファイル を生成するツールです.

$ dla_hamgen [-o filename] <inputfile>

パラメータは以下の通り.

filename

出力ファイル名.デフォルトは hamiltonian.toml です.

inputfile

入力ファイル名. ファイル形式は hamiltonian を参照してください.

実行すると filename で指定した名前を持つファイルが生成されます.

入力ファイル例

# S=1/2 AF Heisenberg model
[hamiltonian]
model = "spin"
M = 1
Jz = -1.0
Jxy = -1.0
# S=1 J1 AF J2 FM XY model under the field
[hamiltonian]
model = "spin"
M = 2
Jxy = [-1.0, 1.0]
h = 1.0
# hardcore boson
[hamiltonian]
model = "boson"
M = 1
t = 1.0
V = 1.0
# softcore boson (upto N=2)
[hamiltonian]
model = "boson"
M = 2
t = 1.0
U = 1.0
V = 1.0
mu = 1.0

4.4.4. パラメータファイル生成ツール dla_pgen

dla_pgenシンプルモードファイル から パラメータファイル を生成するツールです.

$ dla_pgen [-o filename] <inputfile>

パラメータは以下の通り.

filename

出力ファイル名.デフォルトは param.in です.

inputfile

入力ファイル名. ファイル形式は parameter を参照してください.

4.4.5. 波数ファイル生成ツール dla_wvgen

dla_wvgenシンプルモードファイル から 波数ファイル を生成するツールです.

$ dla_wvgen [-o filename] [-s size] <inputfile>

パラメータは以下の通り.

filename

出力ファイル名.デフォルトは kpoints.dat です.

size

格子サイズ. 数字を空白区切りで並べた文字列で指定します (e.g. -s "4 4" .) 指定しない場合は, 入力ファイルの [lattice] テーブルから読み取ります.

inputfile

入力ファイル名. ファイル形式は kpoints を参照してください.

実行すると filename で指定した名前の波数ファイルが生成されます.

4.4.6. アルゴリズム生成ツール dla_alg

dla_alg格子データファイル, 格子TOML ファイル, ハミルトニアンTOMLファイル, 波数ファイル から 格子XMLファイル, アルゴリズム定義ファイル, 波数ベクトルXMLファイル, 相対座標定義ファイル を生成するツールです.

$ dla_alg [-l LAT] [-h HAM] [-L LATXML] [-A ALGXML]
          [--without_lattice] [--without_algorithm] [-k KPOINT]
          [--wv WV] [--disp DISP] [--distance-only]
          [--kernel KERNEL]

パラメータは以下の通り.

LAT

読み込む格子 dat/TOML ファイル.省略した場合は lattice.dat が指定されます.

HAM

読み込むハミルトニアン TOML ファイル.省略した場合は hamiltonian.toml が指定されます.

LATXML

書き出される格子定義ファイル. 省略した場合は lattice.xml が指定されます.

ALGXML

書き出されるアルゴリズム定義ファイル.省略した場合は algorithm.xml が指定されます.

without_lattice

設定した場合, 格子定義ファイルは書き出されません. なお, 格子ファイル LAT そのものは, アルゴリズムなどの導出に必要なために読み込まれます.

without_algorithm

設定した場合, アルゴリズム定義ファイルは書き出されません.

KPOINT

読み込む波数ファイル.省略した場合は波数ベクトルXML ファイルは出力されません.

WV

書き出される波数ベクトルXMLファイル. 省略した場合は wavevector.xml が指定されます.

DISP

書き出される相対座標定義ファイル. 省略した場合は相対座標XML ファイルは出力されません.

--distance-only

指定した場合, 変位定義において変位 \(\vec{r}_{ij}\) ではなくその絶対値 \(r_{ij}\) でグループ化します.

KERNEL

バーテックスにおけるワームヘッドの散乱確率の導出に使うアルゴリズム. 省略した場合, suwa todo が用いられます. 利用できるアルゴリズムは algorithm を参照してください.