4.2.2. RPA用入力ファイル

乱雑位相近似で使用する入力ファイルに関して説明します。 入力ファイルの種別は以下の2つに分類され、データフォーマットは Wannier90 形式です。

  1. 幾何情報:

    Geometry: 格子の幾何情報を設定します。

  2. 相互作用定義:

    RPAのハミルトニアンを電子系の表式により指定します。 具体的には、キーワードで指定する各相互作用のタイプについて、ハミルトニアンの係数をデータとして与えます。

    \({\mathcal H}\Phi\) や mVMC のExpert Mode入力に相当する以下のキーワードを指定できます。

    Transfer:

    \(c_{i\sigma_1}^{\dagger}c^{\phantom{\dagger}}_{j\sigma_2}\)で表される一体項を指定します。

    Extern:

    \(\sigma^z_{\sigma_1\sigma_2}c_{i}^{\dagger}c^{\phantom{\dagger}}_{j}\)で表される一体項に対する外場を指定します。

    CoulombIntra:

    \(n_ {i \uparrow}n_{i \downarrow}\)で表される相互作用を指定します(\(n_{i \sigma}=c_{i\sigma}^{\dagger}c^{\phantom{\dagger}}_{i\sigma}\))。

    CoulombInter:

    \(n_ {i}n_{j}\)で表される相互作用を指定します(\(n_i=n_{i\uparrow}+n_{i\downarrow}\))。

    Hund:

    \(n_{i\uparrow}n_{j\uparrow}+n_{i\downarrow}n_{j\downarrow}\)で表される相互作用を指定します。

    Ising:

    \(S_i^z S_j^z\)で表される相互作用を指定します。

    Exchange:

    \(S_i^+ S_j^-\)で表される相互作用を指定します。

    PairLift:

    \(c_ {i \uparrow}^{\dagger}c^{\phantom{\dagger}}_{i\downarrow}c_{j \uparrow}^{\dagger}c^{\phantom{\dagger}}_{j \downarrow}\)で表される相互作用を指定します。

    PairHop:

    \(c_ {i \uparrow}^{\dagger}c^{\phantom{\dagger}}_{j\uparrow}c_{i \downarrow}^{\dagger}c^{\phantom{\dagger}}_{j \downarrow}\)で表される相互作用を指定します。

以下のセクションでデータフォーマットについて記述します。