5.2. DLA の入力ファイル生成ツール¶
DLA は入力ファイルとして格子定義ファイル,アルゴリズム定義ファイル, 構造因子定義ファイル,実空間表示温度グリーン関数定義ファイル,波数空間表示温度グリーン関数定義ファイルを,それぞれXML 形式ファイルとして受け取ります. これらをうまく定義することで,計算機資源の許す範囲で任意の格子や模型を計算できますが, 手で定義するには複雑になっています. そのため,超立方格子やハイゼンベルグ模型などのよく使われるような格子・模型については生成ツールが用意されています.
5.2.1. 超立方格子生成ツール lattgene_C
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lattgene_C
は周期境界条件を持つ \(D\) 次元超立方格子を表す格子定義ファイルを生成するためのツールです.
$ lattgene_C [-o filename] D L1 L2 ... LD BETA
パラメータは以下の通り.
D
- 格子の次元.
L1 L2 ... LD
- 格子のサイズ.
D
個の整数をスペース区切りで入力します. BETA
- 逆温度. 浮動小数点数で入力.
filename
- 出力ファイル名.デフォルトは
lattice.xml
です.
実行すると filename で指定した名前の格子定義ファイルが生成されます.
実行例
## 8 サイトの一次元鎖で,逆温度は 10.0
$ lattgene_C 1 8 10.0
## 6x6 サイトの正方格子で,逆温度は 10.0, ファイル名は lat.xml
$ lattgene_C -o lat.xml 2 6 6 10.0
5.2.2. 三角格子生成ツール lattgene_T
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lattgene_T
は周期境界条件を持つ三角格子を表す格子定義ファイルを生成するためのツールです.
$ lattgene_T [-o filename] L1 L2 BETA
パラメータは以下の通り.
L1 L2
- 格子のサイズ.
BETA
- 逆温度. 浮動小数点数で入力.
filename
- 出力ファイル名.デフォルトは
lattice.xml
です.
実行すると filename で指定した名前の格子定義ファイルが生成されます.
実行例
## 6x6 サイトの三角格子で,逆温度は 10.0
$ lattgene_T 1 8 10.0
5.2.3. ハイゼンベルグスピンハミルトニアン生成ツール hamgen_H
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hamgen_H
はハイゼンベルグスピン模型
を表すハミルトニアンファイルを生成するツールです.
$ hamgen_H [-o filename] M J F
パラメータは以下の通り.
M
- 局在スピンの大きさ \(S\) の2倍に等しい整数.
J
- 交換相互作用.正で強磁性,負で反強磁性.
F
- サイトにかかる,ボンドあたりの磁場 \(F = h/z\) . \(z\) はサイトの配位数で,たとえば正方格子なら \(z=4\) です.
filename
- 出力ファイル名.デフォルトは
hamiltonian.xml
です.
実行すると filename で指定した名前を持つファイルが生成されます.
実行例
## 磁場なしの反強磁性 S=1/2 ハイゼンベルグ模型
$ hamgen_H 1 -1.0 0.0
## 磁場ありの強磁性 S=1 ハイゼンベルグ模型, ファイル名は ham.xml
$ hamgen_H -o ham.xml 2 1.0 1.0
5.2.4. ボーズハバードハミルトニアン生成ツール hamgen_B
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hamgen_B
はボーズハバード模型
を表すハミルトニアンファイルを生成するツールです.
$ hamgen_B [-o filename] M t V U F
パラメータは以下の通り.
M
- サイトあたりに占めることのできる粒子数の最大値.
t
- 粒子のホッピングパラメータ.
V
- 最近接二体相互作用.正が斥力です.
U
- サイト内二体相互作用.正が斥力です.
F
- サイトにかかる,ボンドあたりの化学ポテンシャル \(F = \mu/z\) . \(z\) はサイトの配位数で,たとえば正方格子なら \(z=4\) です.
filename
- 出力ファイル名.デフォルトは
hamiltonian.xml
です.
実行すると filename で指定した名前を持つファイルが生成されます.
5.2.5. アルゴリズム生成ツール dla_alg
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dla_alg
はハミルトニアン生成ツールで生成したハミルトニアンファイルからアルゴリズム定義ファイルを生成するツールです.
$ dla_alg HFILE AFILE
パラメータは以下の通り.
HFILE
- 読み込むハミルトニアンファイル.省略した場合は
hamiltonian.xml
が指定されます. AFILE
- 書き出されるアルゴリズム定義ファイル.省略した場合は
algorithm.xml
が指定されます.
5.2.6. 構造因子定義ファイル生成ツール sfgene
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sfgene
は超立方格子における構造因子定義ファイルを生成するツールです.
$ sfgene [-o filename] D L_1 ... L_D Ntau Ntau_cutoff KTYPE
パラメータは以下の通り.
D
- 格子の次元.
L_1 ... L_D
- 格子のサイズ.
D
個の整数をスペース区切りで入力します. Ntau
- 虚時間軸の分割数.
Ntau_cutoff
- 虚時間方向の距離 \(d\tau\) の最大値.
KTYPE
計算する波数 \(k\) のパターンを指定します.
KTYPE==0
の場合\(k_x = n\pi/L_x, n = 0, 2, \dots, L\) となります. \(k_y\) や \(k_z\) はすべてゼロです.
KTYPE==1
の場合たとえば3次元では, \(k/\pi = (0,0,0), (1,0,0), (0,1,0), (1,1,0), \dots, (1,1,1)\) となります.
filename
- 出力ファイル名.デフォルトは
sf.xml
です.
実行すると filename で指定した名前の構造因子定義ファイルが生成されます.
5.2.7. 実空間表示温度グリーン関数定義ファイル生成ツール cfgene
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cfgene
は実空間表示温度グリーン関数定義ファイルを生成するツールです.
$ cfgene [-o filename] D L_1 ... L_D Ntau
パラメータは以下の通り.
D
- 格子の次元.
L_1 ... L_D
- 格子のサイズ.
D
個の整数をスペース区切りで入力します. Ntau
- 虚時間軸の分割数.
filename
- 出力ファイル名.デフォルトは
sf.xml
です.
実行すると filename で指定した名前の実空間表示温度グリーン関数定義ファイルが生成されます.